尿失禁
尿失禁とは、自分の意志とは関係なく尿が漏れてしまい、社会的、衛生的に支障を生ずるものです。すなわち、尿失禁は、尿が漏れるのをコントロールできない状態です。
尿失禁は主に高齢者で起こりますが、どの年齢層でも尿失禁は見られます。若い成人のおよそ5人に1人がある程度の尿失禁を経験し、高齢者では3人に1人の割合になります。尿失禁は男性より女性に多く見られます。尿失禁の状態は年齢によって多少異なります。若い成人の場合は突然始まる傾向があり、ほとんど治療しなくてもすぐに治まります。また尿失禁した場合もたいていは、わずかに尿を漏らす程度で抑えることができます。高齢者の尿失禁は頻繁に起こるようになることが多く、程度も激しくなります。また、高齢者での尿失禁はすぐには治まらず、治療しないと治りません。
尿失禁はしばしば孤独感や自信喪失の原因となります。また、介護者の負担が増すという理由で、尿失禁が施設に入るきっかけになることもよくあります。老人ホーム入居者の半数以上に尿失禁が見られます。
尿失禁はよくみられる症状で、たいていは治療が可能で完全に治癒する場合も多いのですが、しばしば診断や治療を受けずに放置されています。尿失禁があっても治療を受けようとしない人が大勢いるのは、普通の老化現象だと誤って思いこんだりしているためです。
尿失禁はさまざまな合併症を引き起こします。尿失禁を適切に処置しないと、膀胱や腎臓の感染につながります。また特に高齢者尿失禁では、尿が皮膚を刺激するために皮膚の発疹や床ずれができやすいです。
女性には骨盤底筋群が膣や子宮、直腸などをハンモック状に吊り上げています。女性の陰部は、尿道口や膣口も含めて男性のそれと比べると筋肉をひき締める力は弱いです。いったん筋肉が緩むと、膀胱や尿道は、お尻のほうへ下がりぎみになります。その結果、尿道の閉まりが悪くなり、尿がもれやすくなります。子宮は膀胱にのしかかるように、膣は尿道に寄り沿うように位置しています。そのため、妊娠や婦人系病気になると、膀胱や尿道が押され、尿失禁をおこす原因の一つになります。
尿失禁に対して、当院は30年数前から尿失禁の針灸治療を取り組んできました。中国鍼灸が独特な電気療法【膀胱透穴針】で尿失禁に対する治療を長い間細かく研究し、応用し、そして多くの尿失禁患者を治ってきました。
鍼灸治療によって、治癒した例、改善した例を合わせると患者の80%は経過がよいと考えられます。
尿失禁鍼灸(針灸)治療:尿失禁患者150名、取穴:関元、三陰交、気海、中極、神門、百会、腎兪、命門、足三里。電気針。
尿失禁鍼灸(針灸)臨床経験:尿失禁の多くは針灸治療によって完治するか、症状を大幅に軽減することができます。針灸治療の他、尿失禁の患者さんは、膀胱の機能、薬や水分摂取の効果、排尿と排泄習慣などについての指導を受ける必要があります。
沢田さん、56才、女性、荒川区在住。5年前から度々抑えられない強い尿意が急に起こり、コントロールできずに尿が漏れてしまいます。泌尿器科で切迫性尿失禁と診断され、薬を飲み続けましたが、症状が悪くなるばかりでした。友人の紹介で、当院の針灸治療を受けました。
最初の2回針灸治療だけで、尿漏れが半減し、さらに6回目から、尿意があってもコントロールできるようになり、尿漏れが無くなりました。「5年前からオムツを使ってきましたが、解放されるとは夢にも思わなかった」と大喜びでした。
当院独自開発した【膀胱透穴針】:患部にある二つ離れている特殊なツポに一本の針を通し、微電流をかけ、これらの刺激が生物電信号に変わり、生殖神経の伝達を通じ、膀胱の働きを健常化する仕組みです。
1.【膀胱透穴針】:特殊なツボにハリを打ちます。
2.ハリに微弱電流を流します。
3.膀胱の血流量が増え、膀胱の支配する神経の働きを増強するようになります。
4.膀胱の自己回復力を高め、膀胱の筋肉の収縮力が回復するようになります。
【尿失禁治療の実際様子と流れ】
1.当院独自開発した【膀胱透穴針】治療法:
特殊なツボにハリをうちます。
2.ハリに微弱電流を流します。
3.痛みを感じない程度の治療が多いので、
寝ってしまうことがあります。
4.起きたら、治療完了です。
5.鍼灸治療が終わった後に生活注意事項を説明します。
尿失禁は腹圧性尿失禁、切迫性尿失禁、溢流性尿失禁、機能性尿失禁4つに分類できます。
尿失禁は、短期間のうちに突然始まる急性の尿失禁と、ゆっくりと徐々に起こる慢性または持続性の尿失禁があります。急性の尿失禁では、膀胱の感染症が最も一般的な原因です。また可逆的な要因、たとえば意識混濁を引き起こす病気や運動障害を引き起こす状態が原因となって尿失禁が起こることがあります。このほか、カフェインを含む飲料やアルコールの過剰摂取、萎縮性腟炎や便秘など膀胱や尿道の炎症を引き起こす状態なども原因となります。持続性の尿失禁は、脳卒中など脳の障害、膀胱に出入りする神経に影響を及ぼす病気、尿路下部の問題、精神機能や体の動きを損なう状態などから起こります。
尿失禁では、問診による症状の詳細や既往歴の把握が重要で、尿失禁の起こる状況や頻度、程度、また尿失禁に関係する既往歴の把握が重要です。尿失禁の病態により尿失禁治療の方法が異なりますので、尿失禁検査による客観的な診断も重要になります。
尿失禁のある人は、少なくとも3日間にわたって尿失禁のパターンを記録するように指導される場合があります。記録は尿失禁の原因を知るために役立ちます。排尿の回数と時刻、排尿をコントロールできたかどうか、失禁したときに漏れる尿の量などを調べます。直腸診では、重度の便秘を起こしているかどうかを確認できます。女性の場合は腟からの内診で、尿道内壁の萎縮や膀胱ヘルニアなど尿失禁に関与している、あるいは実際の原因となっている問題を特定できます。
尿失禁の診断では自分の症状をきちんと話すのが重要です。排尿の問題が生じた経緯、尿失禁が生活の質や日常の生活機能にどの程度影響しているかは適切な治療計画を立案する上で役立ちます。 腹圧性尿失禁の場合は、せきをしたり力んだりしたときに尿が漏れることを確認するだけで診断できます。排尿後に膀胱内に残っている残尿量は、カテーテルという細い管を膀胱に挿入する膀胱カテーテル法や超音波検査によって測定できます。多量の残尿は、尿路の閉塞または神経系や膀胱筋肉の異常を示すもので、溢流性尿失禁の徴候です。尿検査を行って感染の有無を調べます。排尿に関連した各種の特殊検査(ウロダイナミック検査)が有効なケースもあります。圧力変化のパターンが、尿失禁のタイプと治療法を決める上で役立ちます。
尿失禁の治療は尿失禁のタイプと原因によって異なります。
重度の腹圧性尿失禁は、膀胱を上に引き上げ、さらに膀胱の出口や尿道を強くする手術を行って外科的に治します。場合によっては、尿道の周囲にコラーゲンを注入すると効果があります。尿道括約筋がきちんと閉じないケースでは、人工の括約筋で置き換えます。
溢流性尿失禁のうち、前立腺肥大などによる閉塞の場合は、肥大した前立腺の一部または全部を摘出します。
膀胱の筋肉の収縮が弱いために溢流性尿失禁が起こる場合には、薬はあまり役に立ちません。針灸治療が効果的です。
神経因性膀胱とは、脳、脊髄、膀胱を結ぶ神経が損傷を受けたことで、膀胱が正常に機能しなくなった状態です。糖尿病、脳卒中、多発性硬化症などの病気が神経因性膀胱の原因になります。膀胱機能が低下して十分に収縮できなくなる低緊張性膀胱や、膀胱機能が亢進して頻尿や尿漏れが起こる痙性膀胱の状態になります。痙性膀胱は主に脊髄損傷によって起こります。小児の低緊張性膀胱は、主に二分脊椎(骨髄髄膜瘤)が原因で起こります。
低緊張性膀胱では、膀胱は拡張して大きくなっていますが、痛みはありません。膀胱が拡張すると、少量の尿が絶えず漏れる溢流性尿失禁を起こすケースもあります。膀胱の感染を起こしやすくなり、結石ができやすくなります。
痙性膀胱では、自分の意思に関係なく尿が排出され、尿意の程度はさまざまです。膀胱括約筋が閉じているときに膀胱が収縮すると、内圧が高まり、尿が腎臓へ逆流する障害が起こります。
どちらのタイプの神経因性膀胱でも、針灸治療で、完全に回復することはあります。
骨盤の筋肉を鍛える運動など、膀胱の筋肉のトレーニングが非常に有効です。筋肉の収縮法は独力で習得するのは難しいため、バイオフィードバック法がトレーニングによく使われ、看護師や理学療法士から指導を受けます。1日に何度も筋肉を繰り返し収縮させて強くし、せきなど失禁を引き起こす状況で筋肉を適切に使う方法を体で覚えます。
[ 症状、ご相談内容 ] :
5年ほど前からL1破裂骨折と仙骨骨折で手術、リハビリ病院も含め6ヶ月入院。車椅子に乗れるようになればベストとされたが、両杖で何とか歩行
可能まで回復。尿失禁有り。両下肢の痺れと痛みが厳しい。
以上の状態です。通院は可能ですが、鍼灸治療での改善は可能でしょうか?
当院の返事:
当院が開発した特殊な治療法で、治った方がたくさん
いらっしゃいますので、心配ないと思います。
何回ぐらい治療すれば、完治するかは、診察してみないと
分かりませんので、一度お電話予約した上、ご来院ください。
患者様の返信:
先週4回目の治療から尿失禁が劇的に減りました。
長年苦しんでた尿失禁が治るかどうが不安で一杯でしたが、こんなに早く改善されるとは思いもしませんでした。
ありがとうございます。明日もお伺いしますので、どうぞよろしくお願いします。
[ 症状、ご相談内容 ] :
前立せんがんの全摘を7月14日に受けました。約1カ月経過しましたが、尿意なしで尿がチョロチョロと出ている状態です。骨盤底筋体操も
行っています。
今後どうすればいいでしょうか。尿もれパットにたよるしかないのでしょうか
[ 症状、ご相談内容 ] :
1時間持たないで尿意感。突然尿意を感じ待ちきれない、漏らすことがある。特に酒を飲んだ時ひどい。夜間2-3回。
尿切れが悪く、いつもパットをしている。
[ 症状、ご相談内容 ] :
尿失禁。做瑜珈和ケーゲル体操也没有改善。
[ 症状、ご相談内容 ] :
尿失禁で悩んでいます。
膀胱に尿が貯まってきたら自然と失禁してしまいます。
特にお酒を飲んだ時はひどいです。
治療出来ますでしょうか。
ご指導宜しくお願いいたします。
[ 症状、ご相談内容 ] :
1月前立腺肥大の手術を受け、合併症として尿道狭窄と腹圧性尿失禁を発症しました。
数年前より夜間頻尿もあります。3月と6月に尿道狭窄手術を受けました。
現在、尿は垂れ流しの状態で尿取りパッドが欠かせません。鍼灸でどのレベルまで改善可能か教えて頂きたく宜しくお願いします。
[ 症状、ご相談内容 ] :
膀胱から股にかけて尿意に違い感覚がずっとすること以外、出産しておかしくなった
のがこの陰部に関する筋肉しかなく、ここが元通りに動くようなアプローチは針治療にあるでしょうか?