アレルギー性結膜炎
アレルギー性結膜炎とは、花粉や住まいの中にあるほこりが原因になって起こる目のアレルギー病気です。
アレルギー性結膜疾患のなかでも花粉症、とりわけ春先に生じるスギ花粉症は、毎年非常に多数の方が発症します。 花粉症の目の症状を花粉性アレルギー性結膜炎と特に呼んでいますが、アレルギー性結膜疾患の患者さんの約85%は花粉性アレルギー性結膜炎と推定されています。
アレルギーを引き起こす原因物質(アレルゲン)としては春先の花粉がよく知られていますが、実は家の中のダニやほこり、ペットのフケなどがあります。これらは季節性の花粉とは違って、一年中症状を引き起こす可能性があります。 花粉症は季節性 アレルギー鼻炎とも呼ばれています。
花粉症は花粉が原因で起こるアレルギー性炎症です。主なものは花粉による アレルギー鼻炎とアレルギー性結膜炎ですが、咽頭炎、喉頭炎、皮膚炎、花粉喘息などが出る場合もあります。
花粉症では、原因となる花粉の飛ぶ季節にだけ症状があります。 最近、通年性アレルギー性鼻炎と花粉症の両方に悩む人や、複数の花粉に反応する人も増えており、ほぼ一年中くしゃみ・鼻みず・鼻づまりに悩まされるという人も少なくありません。
季節性 アレルギー鼻炎は、よくみられる疾患です。一般に花粉症と呼ばれるもので、何にアレルギー反応を起こすかによって、たとえば春、夏、秋といった特定の時期に発症します。症状としては、主に鼻の粘膜の炎症によるアレルギー性鼻炎、まぶたの粘膜や結膜の炎症によるアレルギー性結膜炎などがあります。
当院のアレルギー性結膜炎の治療目的は、アレルギー性結膜炎患者のできるかぎりの回復の機会を提供することとアレルギー性結膜炎の完全な回復までの時間を短縮することです。
アレルギー性結膜炎の治療は、西洋医学以外に東洋医学の治療も効果があります。当針灸(鍼灸)院長はアレルギー性結膜炎の期待に応えるため、25年間、アレルギー性結膜炎の治療に力を入れて、試行錯誤の末、独自の電気針治療法【眼底透穴針】を開発しました。そして良い成果を上げています。
鍼灸治癒した例、改善した例を合わせると患者の95%は経過がよいと考えられます。
アレルギー性結膜炎の症状が頑固なため、当鍼灸(針灸)院の治療方法もそれに応じて、多様に渡って行います。当鍼灸(針灸)院は中医学的な弁証論治の基本を元に、特殊な電気針治療法を組み合わせることで、最大限の効果を引き出します。そしてアレルギー性結膜炎の治癒は患者さんの生活の質を向上させるのに役に立っています。
アレルギー性結膜炎の鍼灸治療症例 :アレルギー性結膜炎患者890名、【眼底透穴針】取穴:迎香、上星、風府、前谷、禾髎「ワリョウ」、百会、天柱、風池、大椎、足三里、合穀。電気針。
アレルギー性結膜炎の鍼灸臨床経験 :当院では、多くのアレルギー性結膜炎患者の症状を回復、或いは改善させてきました。今も多くのアレルギー性結膜炎患者が通っていらっしゃいます。アレルギー性結膜炎患者の一人一人の症状に合わせて、当針灸院(鍼灸院)はきめ細かく具体的な針灸治療方法で対応しています。針灸治療では、アレルギー性結膜炎患者の生活の質と予後は比較的良好です。ほとんどのアレルギー性結膜炎患者は完治になりました。
鍼灸で花粉症を治療した直後に、目のかゆみ、異物感、充血、むくみ、流涙が止まり、鼻詰まりが解除されます。針灸はかなり即効性のある治療法です。
当院が独自開発した【眼底透穴針】治療法:
眼球の奥にある特殊なツポに一本の針を通し、微弱電流で刺激し、電気信号は網膜にある視細胞のところで、電気エネルギーに変えて、アレルギー性結膜炎患者の組織内肥満細胞表面のIgE抗体産生と、IgE抗体に抗原(花粉)の結合を抑え、
結膜を修復させます。
更に電気エネルギー信号は視神経を伝わり、後頭葉にある皮質視中枢に達し、視中枢の働きを活性化する仕組みです。
【アレルギー性結膜炎治療の実際様子と流れ】
1.当院が独自開発した【眼底透穴針】
特殊なツボにハリをうちます。
2.ハリに微弱電流を流します。
3.痛みを感じない程度の治療が多いので、
寝ってしまうことがあります。
4.起きたら、治療完了です。
5.鍼灸治療が終わった後に生活注意事項を説明します。
アレルギーは、からだに外から異物が入ってきたときに起こる「免疫反応」の一つですが、細菌やウイルスなどの病原微生物に対して生じる反応との大きな違いは、本来無害なものに対してからだが過剰に反応したものがアレルギーであるということです。例えば、スギやブタクサの花粉はそれ自体に毒性があるわけではないのですが、飛び散った花粉が目や鼻から体内に入ると、それにからだの中の「好酸球」という白血球の仲間の細胞が反応して、かゆみやくしゃみなどのアレルギー反応を起こす粒を血液の中に放出してアレルギー特有のいろいろな症状が現れてきます。
アレルギー性結膜炎の原因物質としては、ハウスダスト、花粉などが代表的です。ハウスダストの中にもいろいろなものがあり、ほこりの中に混じって生きているダニ、ダニの死骸(しがい)や糞(ふん)、ヒトや動物のフケや毛、カビなども含まれます。
アレルギー性結膜炎の症状としては、かゆみが最も代表的なものです。まず目やまぶたがかゆくなります。目をこすったり、かいたりしていると次第に痛みが加わり、目がゴロゴロした感じになります。そしてそのまま放っておくと結膜が充血して、まぶたが腫(は)れてきます。さらに症状が悪化すると、透明な角膜の周辺が赤紫色になって、結膜にゼリー状の目やにが出てきます。
アレルギー性結膜炎は、実際の診療では充血やかゆみなどの症状や結膜の状態から診断すること多いです。客観的に確定診断をするには、目やにを採取し、顕微鏡でアレルギーででてくる炎症性細胞である好酸球がいるかどうかを観察したり、アレルギー疾患で涙液中、血清中濃度が上昇する免疫グロブリンであるIgE量を測定して診断したりします。アレルギーを起こしている原因物質を調べる方法には、皮膚をこすって疑わしい物質のエキスを乗せ、その部分が赤くなるかどうかを見る「スクラッチテスト」や、血液検査などがあります。
アレルギー性結膜炎の治療には抗アレルギー薬という薬が、主として用いられています。これは、先ほど述べたアレルギー反応の中で、かゆみやくしゃみなどを引き起こす指令を伝える物質が細胞から血液に出てこないように抑える薬です。通常目薬として使用します。症状が強い場合は、副腎皮質ステロイド薬も用いられることがあります。ホルモンの薬である副腎皮質ステロイド薬は、適切に使用すればとてもすぐれた薬ですが、目に緑内障などの副作用が現れることがあるので、使用にあたっては注意が必要です。それでも、強いかゆみなどで日常生活や仕事に差し支えがある場合は、抗アレルギー薬を飲み薬として服用することもあります。最も重症な春季カタルには、臓器移植の拒絶反応を抑えるための薬である免疫抑制薬の目薬も最近使えるようになりました。以上のような治療法は、症状をしずめるための「対症療法」というものですが、これに対しアレルギーのもとを抑える治療(「原因療法」)に減感作療法があります。原因となる抗原が検査で分かっている方に対し、その抗原を低い濃度から徐々に高い濃度まで時間をかけて注射することによって、からだが反応しないようにならす方法です。ある程度の効果のあることは分かっていますが、最低半年間、毎週通院する必要があります。そしてさまざまな抗原、例えばダニやハウスダストなどによってアレルギーが起こる方にも行える方法です。
花粉症の患者さんの約70%はスギ花粉が原因です。しかし花粉量には地域差があり、森林面積に対する比率では九州、東北、四国で高くなっています。北海道にはスギ花粉飛散は極めて少なく、沖縄にはスギが全く生息しません。関東・東海地方ではスギ花粉症患者が多く見られます。ヒノキ科花粉症も見られますが、スギの人工林がより多いのでスギ花粉が多く飛散します。関西ではスギとヒノキ科の植林面積はほぼ等しいですが、今のところヒノキ科は幼齢林が多く、東日本よりヒノキ飛散の割合が多いと考えられています。スギをはじめとする風によって花粉を運ぶ植物(風媒花)は虫などが花粉を運ぶ植物(虫媒花)よりも多量の花粉をつくり、花粉が遠くまで運ばれるので花粉症の原因になりやすいと考えられています。
花粉症の原因となる花粉の種類は多く、日本ではこれまでに50種類以上の原因花粉が報告されています。 このような花粉症を引き起こす風媒花には、樹木ではスギやヒノキの他にシラカンバ、ハンノキ、ケヤキ、コナラ、ブナ、オオバヤシャブシなどがあります。草本ではカモガヤなどのイネ科の花粉症が多くなってきていますが、他にブタクサ、ヨモギなどキク科の植物があげられます。主な花粉の飛散時期つまり症状が出現する時期はスギ、ヒノキなどの樹木では春が中心ですが、イネ科の場合は初夏に、キク科の場合は真夏から秋口に飛散します。
花粉症も風邪もくしゃみや鼻水、鼻づまりの症状がありますので区別が付かないこともあります。ただしお話を十分に聞いたり、鼻の中を観察することで診断はある程度可能です。この両者は別の病気で、花粉症はアレルギー反応が引き金となりますが、風邪はインフルエンザのことでしたらビールスが原因です。花粉症は発熱、のどの痛みや消化器症状などの全身症状が少なく、鼻症状と眼症状が主体で、症状の続く期間が長いのが特徴です。また花粉症は遺伝することが多く、家族にアルルギー疾患を持つものが多いことが診断に参考になります。従って鼻や目だけの症状が2週間以上続く場合は花粉症があることも疑うのが良いと思います。必ずしも家族にアレルギー疾患を持つものがいなくても、花粉症を発症することは少なくありません。また花粉症と風邪を合併すれば症状は重くなり、診断がやや難しくなり、また治療の効果が得にくくなります。