機能性子宮出血
機能性子宮出血とは、器質的な異常がないにも関わらず、子宮内膜からの出血です。
子宮内膜はエストロゲンとプロゲステロンの2種類の卵巣ステロイドホルモンによって調節されます。月経周期の前半では子宮内膜エストロゲンにより増殖し、排卵後では子宮内膜がプロゲステロンの作用により剥がれ、
子宮内膜がはがれて出血とともに排出されます。
性腺機能の未熟な若年者に起こる出血は無排卵性機能出血が多く、破綻出血によるものがほとんどです。更年期においては性腺機能の低下に伴う機能性出血が多くなります。これは排卵障害が原因ですが、破綻出血、消退出血いずれのパターンもありえます。閉経後出血は月経が停止したのちでも、卵巣ステロイドホルモンの分泌が停止しない時期にみられます。
機能性出血は、消退出血と破綻出血に分類されます。排卵周期に起こるものを排卵性機能出血、排卵のない時期に起こるものを無排卵性機能出血といいます。
機能性子宮出血の症状は、卵胞期出血、中間期出血、黄体期出血に分けられます。頻度としては中間期出血が多く、通常、数日で止まります。
鉄分の栄養補給:月経過多になっていることがおおいため、貧血になりやすくなります。
機能性子宮出血鍼灸治療症例 :機能性子宮出血患者194名、取穴:子宮、中極、気海、関元、天枢、腎兪、次髎、足三里、三陰交、陰陵泉、太沖。電気針。子宮に間接灸9壮。
機能性子宮出血鍼灸臨床経験 :機能性子宮出血では、手術以外の保存療法として、中国では、鍼灸がよく選択されています。当院でも、多くの機能性子宮出血治療に事績を上げています。
鍼灸治療によって、治癒した例、改善した例を合わせると患者の85%を占めます。
当院独自開発した【腹部透穴針】治療法:腹部にある二つ離れている特殊なツポに一本の針を通し、微電流をかけますと、これらの刺激が生物電信号に変わり、神経の伝達を通じ、卵巣の働きを改善する仕組みです。
1.【腹部透穴針】:特殊なツボにハリを打ちます。
2.ハリに微弱電流を流します。
3.腹腔動脈の血流量が増え、卵巣への血流供給が増え、卵巣の働きを活性化します。
4.卵巣ステロイドホルモンの分泌を促進します。
【機能性子宮出血治療の実際様子と流れ】
1.当院独自開発した【腹部透穴針】治療法:
特殊なツボにハリをうちます。
2.ハリに微弱電流を流します。
3.痛みを感じない程度の治療が多いので、
寝ってしまうことがあります。
4.起きたら、治療完了です。
5.鍼灸治療が終わった後に生活注意事項を説明します。
@気滞型:膈下逐瘀湯
A血瘀型:少腹逐瘀湯
B痰湿型:開郁二陳湯
C湿熱血瘀型:清熱調血湯
膈下逐瘀湯[処方]當歸9、桃仁6、甘草3、紅花3、川芎6、牡丹皮6、赤芍6、烏藥9、五靈脂9、香附9、枳殼6、延胡索6
少腹逐瘀湯[処方]當歸9、蒲黃6、赤芍6、五靈脂9、川芎6、肉桂6、沒藥6、延胡索9、乾薑3、小茴香6
開郁二陳湯処方]陳皮9、茯苓15、蒼朮9、香附9、川芎9,法半夏9、青皮9、莪朮9、檳榔9,甘草3、木香9,乾姜6。
[ 症状、ご相談内容 ] :
機能性子宮出血により貧血と月経過多は直りませんが、この手術の必要性は無いとのこと。直りますか?
当院の返事:
当院の鍼灸治療は機能性子宮出血にはかなり有効です。
患者の返事:
お礼のメールをどちら宛にお送りすればいいかわかりませんでしたので、問い合わせ用のアドレスに送ります。
大学病院で機能性子宮出血と言われ、治るのは難しいと言われましたが、先生の治療13回で完治し、その後はすっかり元通りの
健康な状態が続いています。本当に嬉しく、感謝しています。ありがとうございました。