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胃切除後症候群

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胃切除後症候群について

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胃切除後症候群とは、胃の切除後にさまざま後遺症が残る状態です。
胃は食べ物を消化する働きの他に、血液を作り出すのに必要な成分を分泌したりしています。そのため胃を切除することによって胃の働きが失われると、様々な症状が引き起こされます。
胃手術を受けて退院後、比較的長期にわたり障害が残ります。胃切除後症候群の種類としては、ダンピング症候群、輸入脚症候群・輸出脚症候群、吻合部(ふんごうぶ)潰瘍、貧血、逆流性食道炎、残胃がんなどがあげられます。

胃切除後症候群の要因

胃切除後症候群の原因は手術によって胃を取り除いたため、食べ物を貯める機能が欠如することです。胃で消化されない食べ物や濃い糖分が、急速に小腸に行くために、小腸の運動や血液循環に異常をきたしやすくなります。胃切除後症候群は、主に胃がんの治療の為に胃の切除手術が行われ、手術直後から胃切除症候群の症状が現れるものもあれば、数ヶ月〜数年後に症状がおきる場合もあります。

胃切除後症候群の分類

  1. 胃切除後消化障害
  2. ダンピング症候群
  3. 輸入脚症候群
  4. 迷走神経切離後症候群
  5. 逆流性食道炎
  6. 貧血
 

胃切除後症候群の症状

  1. 逆流性食道炎:むねやけ、胸痛、消化液の逆流などがあげられます。原因は胃切除による胃噴門部の逆流防止機構の障害で、消化液(胃液や胆汁・小腸液)が食道に頻回に逆流することにより起こります。
  2. 貧血:鉄欠乏性貧血と悪性貧血があり、いずれの貧血の症状も、めまい、脱力感、倦怠感などがあります。
  3. 輸出脚症候群:輸入脚症候群と同様に、再建腸管の輸出脚での狭窄や閉塞が原因になります。悪心、嘔吐、腹痛などが症状として現れます。
  4. 輸入脚症候群:上腹部痛、腹部膨満、背部痛などがあります。胃切除後、再建腸管の輸入脚という部分に狭窄や閉塞があり、腸内容物が輸入脚内でうっ滞することによって症状が現れます。
  5. ダンピング症候群:早期ダンピングでは、食後30分以内の発汗、頻脈、顔面紅潮、脱力感、腹部症状(下痢、腹痛、膨満感(ぼうまんかん))などが現れます。原因は胃の食事貯留能の低下によって、食後急速に食事内容が小腸へ流入することによって起こるとされます。また晩期ダンピングでは、食後2〜3時間後に、全身脱力感、冷や汗、めまい、手指の震えなどが現れます。原因は、食後に食事内容が急速に小腸へ流入したために起こる高血糖と、それを是正するインスリン過分泌により、ある程度食後時間をへて低血糖症状が生じるためです。
  6.    
  7. 小胃症状:切除により胃の大きさが小さくなったことによる、小食現象です。わずかな量を食べただけで胃の膨満感を感じることで十分な量の食事ができません。
   

胃切除後症候群の検査と診断

胃切除後症候群の診断は、胃切除の有無、食事摂取量、食事時間、食事内容など詳細な問診により、上記症状の頻回発現との関連を認めれば確診となります。

胃切除後症候群の西洋医学治療

胃切除後症候群の西洋医学治療には、胃切除後症候群に効く治療薬がないため、食事療法が中心となります。

胃切除後症候群の鍼灸治療法

胃切除後症候群の鍼灸治療症例と臨床経験

胃切除後症候群の鍼灸治療症例 胃切除後症候群患者、取穴:腹潟穴「気海の上1寸」、足三里、三陰交、中脘、内関、合穀、大腸兪、脾兪、太沖、陰陵泉。電気針。裏内庭お灸9壮。

胃切除後症候群の鍼灸治療臨床経験 :当針灸院(鍼灸院)では、多くの胃切除後症候群患者の症状を回復、或いは改善させてきました。今も多くの胃切除後症候群患者が通っていらっしゃいます。胃切除後症候群患者の一人一人の症状に合わせて、きめ細かな針灸治療方法で対応しています。針灸治療では、胃切除後症候群患者の生活の質と予後は比較的良好です。大多数の胃切除後症候群の患者は社会復帰が可能になりました。胃切除後症候群の合併症の治療にも、針灸は効果があり、選択すべきです。

胃切除後症候群の鍼灸治療効果

鍼灸治療によって、全身の症状が改善します。治癒した例、改善した例を合わせると患者の80%を占めます。

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