胃切除後症候群
胃切除後症候群とは、胃の切除後にさまざま後遺症が残る状態です。
胃は食べ物を消化する働きの他に、血液を作り出すのに必要な成分を分泌したりしています。そのため胃を切除することによって胃の働きが失われると、様々な症状が引き起こされます。
胃手術を受けて退院後、比較的長期にわたり障害が残ります。胃切除後症候群の種類としては、ダンピング症候群、輸入脚症候群・輸出脚症候群、吻合部(ふんごうぶ)潰瘍、貧血、逆流性食道炎、残胃がんなどがあげられます。
胃切除後症候群の原因は手術によって胃を取り除いたため、食べ物を貯める機能が欠如することです。胃で消化されない食べ物や濃い糖分が、急速に小腸に行くために、小腸の運動や血液循環に異常をきたしやすくなります。胃切除後症候群は、主に胃がんの治療の為に胃の切除手術が行われ、手術直後から胃切除症候群の症状が現れるものもあれば、数ヶ月〜数年後に症状がおきる場合もあります。
胃切除後症候群の診断は、胃切除の有無、食事摂取量、食事時間、食事内容など詳細な問診により、上記症状の頻回発現との関連を認めれば確診となります。
胃切除後症候群の西洋医学治療には、胃切除後症候群に効く治療薬がないため、食事療法が中心となります。
胃切除後症候群の鍼灸治療症例 :胃切除後症候群患者、取穴:腹潟穴「気海の上1寸」、足三里、三陰交、中脘、内関、合穀、大腸兪、脾兪、太沖、陰陵泉。電気針。裏内庭お灸9壮。
胃切除後症候群の鍼灸治療臨床経験 :当針灸院(鍼灸院)では、多くの胃切除後症候群患者の症状を回復、或いは改善させてきました。今も多くの胃切除後症候群患者が通っていらっしゃいます。胃切除後症候群患者の一人一人の症状に合わせて、きめ細かな針灸治療方法で対応しています。針灸治療では、胃切除後症候群患者の生活の質と予後は比較的良好です。大多数の胃切除後症候群の患者は社会復帰が可能になりました。胃切除後症候群の合併症の治療にも、針灸は効果があり、選択すべきです。
鍼灸治療によって、全身の症状が改善します。治癒した例、改善した例を合わせると患者の80%を占めます。