周期性四肢麻痺(マヒ)
周期性四肢麻痺とは、突然発作として、両側性に全身の筋力が失われ、しばらくして再び正常に戻る可逆性疾患です。
体細胞の内外では、電解質の濃度に差があります。内外の濃度差を調節するために、細胞膜にはさまざまなチャンネルが存在しています。周期性四肢麻痺はこれらのチャンネルの異常で起こる病気です。
東洋では、西欧に比べて患者さんの数が多いとされてきました。多くは、甲状腺機能亢進症に伴った低カリウム血性周期性四肢麻痺だったのですが、最近では西欧と同様にまれな病気になってきています。
中国鍼灸院の周期性四肢麻痺治療の目的は、周期性四肢麻痺の回復程度を高めることと周期性四肢麻痺が完治するまでの時間の短縮することです。
多くの西洋医学治療で回復できない周期性四肢麻痺患者さんの期待に応えるため、当院が25年間、周期性四肢麻痺の治療に力を入れて、臨床経験を重ねた結果、独自な電気ハリを考案いたしました。そして良い成果を上げています。
鍼灸治療によって、治癒した例、改善した例を合わせると患者の75%は経過がよいと考えられます。
周期性四肢麻痺の原因が多様なため、当院の治療方法もそれに応じて、多様に渡って行います。当院は中医学的な弁証論治の基本を元に、特殊な電気ハリで、最大限の効果を引き出しています。
中国鍼灸院の独特な治療方法で多くの周期性四肢麻痺患者が解放され、周期性四肢麻痺患者さんの生活の質の向上に役に立っています。
周期性四肢麻痺の鍼灸治療症例:周期性四肢麻痺の患者240名。男性130名、女性110名。取穴:風池、風府、大椎、肩髃(けんぐ)、天宗、風門、肺兪、後渓、曲池。電気針、20分間後、吸い玉20分間。
周期性四肢麻痺の鍼灸臨床経験:当院では、多くの周期性四肢麻痺の症状を完治、或いは改善してきました。今も多くの周期性四肢麻痺患者が通っていらっしゃいます。周期性四肢麻痺患者の一人一人の症状に合わせて、当院はきめ細かい針灸(鍼灸)治療を行っています。中国鍼灸院の針灸(鍼灸)治療では、周期性四肢麻痺患者の回復と予後は良好で、多くの周期性四肢麻痺患者は普通の生活が可能となりました。
周期性四肢麻痺の症状は、急に脱力が発生します。筋肉痛があることもありますが、程度は軽症です。低カリウム性か高カリウム性かで、麻痺発作の持続時間および程度に差があります。前者では、発作の多くは6〜24時間持続し、時に数日間続きます。後者では、1時間以内の短い発作を1日に何回か繰り返します。
麻痺の程度は前者が強く、しばしば完全麻痺を起こしますが、後者では軽度の筋力低下を示すのみにとどまります。両者とも眼筋、顔面筋、呼吸筋は侵されません。
典型的な低カリウム血性の場合は、お祭りなどでたくさんご馳走を食べた翌朝に起き上がれなくなるというものです。発作のない間欠期には症状はありません。
高カリウム血性は、パラミオトニーという病気と同じといわれています。これは、筋収縮後に自分の意志で筋肉を弛緩(しかん)できないというミオトニーの症状に加えて、寒冷にさらされると脱力を引き起こします。
周期性四肢麻痺の病歴から容易に周期性四肢麻痺を疑うことができます。発作時には、まず血清カリウムの値をチェックして分類します。発作誘発試験としては、低カリウム血性の場合は飽食試験やインスリンと糖液を点滴する方法、高カリウム血性ではカリウム液を投与する方法などがあります。しかし、試験で血清カリウムを上下させることは、心臓に対して悪影響を及ぼすので、最近ではあまり行われなくなっています。組織の一部を採取して調べる筋生検では、空胞や筋小胞体の異常増殖した構造物が筋肉内に認められるのが特徴です。遺伝子検査が確定診断となります。
周期性四肢麻痺の西洋医学治療には、甲状腺機能亢進症に伴う低カリウム血性周期性四肢麻痺では、甲状腺機能亢進症の治療が必要です。原因がない場合はアセタゾラミドの投与がすすめられます。低カリウム血性では、カリウム剤の投与やスピロノラクトンの投与なども行われます。