スモンの先進代替医療
スモンとは、整腸剤キノホルムを服用することによって、視神経障害を伴う亜急性脊髄・視神経・末梢神経障害です。
スモンの典型例では下肢の痙性麻痺と深部覚障害による失調歩行、異常な冷痛感やビリビリとした異常感覚であり、2〜3割に視覚障害が現れ、失明例もあって、当初は感染症などが疑われましたが、整腸剤キノホルムによる薬害であることが明らかになりました。
1963年頃より視神経障害を伴う脊髄炎様疾患が報告され、1964年に臨床症状よりSMON(Subacute Myelo-Optico-Neuropathy)の病名が公用的に用いられてきました。1970年9月キノホルム説により薬剤使用禁止により新患者の発生がなくなりました。
当院のスモンの治療目的は、スモン患者にできるかぎりの回復の機会を提供することとスモンの完全な回復までの時間を短縮することです。
スモンはなかなか治療方法がない現状の中、当針灸(鍼灸)院は二十数年前からスモンの針灸治療を取り組んできました。当院は25年間、スモンの治療に力を入れて、試行錯誤の末、独自の電気針治療法を開発しました。特殊な鍼と電気の併用で良い成果を上げています。
当院の治療はスモンの頑固さに応じて、多岐に渡って行います。当院は中医学的な弁証論治の基本を元に、特殊な電気針治療法を組み合わせることで、最大限の効果を引き出します。そしてスモンの症状の回復で、スモン患者さんの生活の質を向上させるのに役に立っています。
スモンは患者さんが胃腸症状のために服用していたキノホルム剤が原因です。
下痢、腹痛などの腹部症状を持つのがスモンの特徴です。この腹部症状にキノホルムが投与され、2〜3週で両下肢に自覚的なしびれ感(じんじん、ぴりぴり感など)、下肢の脱力、起立・歩行の不安定が起こり、重症例では両下肢完全麻痺、約20%に視力障害をきたします。現在は、これらの後遺症に白内障、高血圧、四肢関節疾患などの合併症を頻繁に合併しています。
スモンはキノホルムの服用史、スモンは臨床症状、臨床経過あるいは病理学的所見から診断できます。
スモンの西洋医学治療は現在の症状が慢性固定化していますので、種々の愁訴に対する対症療法となります。下肢異常感にはノイロトロピン注射・錠剤、抗うつ剤、ロキソニンなどの鎮痛剤投与やハリ療法が行われます。スモン・リフレッシュ体操も考案されています。
スモンは薬物疾患で進行性ではないので神経症状は最重度期に比し多くの例で軽快していますが、平成21年度調査では約96%に異常感覚、約60%に歩行障害、約40%に中等以上の視力障害を有しています。しかし上記のような加齢による合併症が問題となってきています。
スモンの鍼灸治療症例 :スモン患者19名、取穴:百会、前頂、懸顱、後頂に頭皮針。他の取穴:大椎、肩髃(ケング)、曲池、手三里、合穀、魚際、太淵、足三里、伏兎、風市、環跳、陽陵泉、絶骨。電気針、20分間後、吸い玉20分間。
スモンの鍼灸治療臨床経験 :当院では、多くのスモン患者の症状を回復、或いは改善してきました。今も多くのスモン患者が通っていらっしゃいます。スモン患者の一人一人の症状に合わせて、当院は具体的な針灸治療方法で対応しています。
頭部外傷後遺症 多発性硬化症 過敏性腸症候群 パーキンソン病 脊髄小脳変性症 多系統萎縮症 脳梗塞 自律神経失調症 心身症 統合失調症(精神分裂病) 認知症(痴呆) バーンアウト症候群(燃えつき症候群)