骨端症(骨端炎)
骨端症とは、なんらかの理由で、骨端の血液の循環が悪くなり、骨端核を含めて組織が腐っていき、骨端部に骨壊死が生じる病気です
子供の骨(主に手足の長い骨)には、骨端発育線と呼ばれる部位があり、ここで主に骨の長さの成長が行われるため、構造的に大人の骨との際立った違いが見られます。この骨端発育線は、他の部位に比べ力学的に弱いため、スポーツなどの慢性の負荷により、しばしば痛みや疲労性骨折の様な状態の原因になったりします。
これらを総称して骨端症(炎)と言い、従来より多くの部位に報告され、たくさんの人名病名が付けられてきました。特に脛骨関結節のそれはオスグット病と呼ばれ有名です。その他、野球では肩や肘にサッカーや剣道では踵などに多くみられます。
子供のカカトは完全な大人の骨と違い、一部は骨端核(こったんかく)と呼ばれる衝撃に弱い骨で形成されています。カカトと骨端核の間には骨端線(成長線)と呼ばれる軟骨があり、5歳前後で出現しカカトが完成する15歳になる頃には消失します。
衝撃に弱い骨端核周辺に腱が付着していますので、連続したジャンプや踏み込みの多いスポーツが原因でアキレス腱や足底筋が炎症をおこします。スポーツ以外でもカカトへの強い衝撃や、階段の上り降りでも骨端炎の原因になります。
中国鍼灸院の骨端症治療の目的は、骨端症の回復程度を高めることと骨端症が完治するまでの時間の短縮することです。
多くの西洋医学治療で回復できない骨端症患者さんの期待に応えるため、当院が25年間、骨端症の治療に力を入れて、臨床経験を重ねた結果、独自な電気ハリを考案いたしました。そして良い成果を上げています。
鍼灸治療によって、治癒した例、改善した例を合わせると患者の75%は経過がよいと考えられます。
当院の治療方法は、多様に渡って行います。当院は中医学的な弁証論治の基本を元に、特殊な電気ハリで、最大限の効果を引き出しています。
中国鍼灸院の独特な治療方法で多くの骨端症患者さんが解放され、骨端症患者さんの生活の質の向上に役に立っています。
骨端症の鍼灸治療症例:骨端症の患者240名。男性130名、女性110名。取穴:風池、風府、大椎、肩髃(けんぐ)、天宗、風門、肺兪、後渓、曲池。電気針、20分間後、吸い玉20分間。
骨端症の鍼灸臨床経験:骨端症の治療では原因治療法以外の保守療法はやはり鍼灸治療が一番効果的である。欧米でも、人気が高く、年間百万の骨端症患者が鍼灸治療を受けています。私は整形外科医として4年間勤めました期間中、骨端症や腰痛などの整形外科系疾患を鍼灸で、治してきました。その治療効果にたびたび感動されてきました。
骨端症の鍼灸治療では阿是穴、背中のツポなどはみんな効果があるが、針はあまり浅くすぎると効果がない。しかし、あまり深いと気胸になりやすく、要注意です。
骨端症の原因としては、外傷、生まれつきの素因、内分泌ホルモンの異常などが考えられています。
骨端症の検査は主に画像検査です。局部の症状とレントゲン検査でほぼ診断がつきます。
骨端症の西洋医学治療には、熱感や腫れがある場合には細かく砕いた氷で間欠的に冷却し安静を保ちます。シップと痛み止めの薬を使用して症状が緩和するまで経過をみます。
スポーツ量を少なくし、安静を保つことにより症状は軽快して行くものです。また、筋肉が骨に付着している部位であることが多いので、ストレッチングや各種の温熱療法も、有効です。またオスグット病では、脛骨結節への負荷を軽減する為の特殊なバンドを使うこともあります。