蕁麻疹(じんましん)
日光蕁麻疹とは、太陽に直接当たった皮膚の一部が突然に赤くくっきりと盛り上がり、しばらくすると跡かたなく消えてしまう病気です。
日光蕁麻疹は、4〜9月の強い紫外線で発生しやすく、皮膚の赤味、わずかな腫れ、かゆみを伴う皮膚病になります。
当鍼灸院の日光蕁麻疹の治療目的は、日光蕁麻疹患者のできるかぎりの回復の機会を提供することと日光蕁麻疹の完全な回復までの時間を短縮することです。
日光蕁麻疹の治療は、西洋医学以外に東洋医学の治療も効果があります。当院は日光蕁麻疹患者の期待に応えるため、25年間、日光蕁麻疹の治療に力を入れて、試行錯誤の末、独自の電気針治療法を開発しました。そして良い成果を上げています。
鍼灸治療によって、治癒した例、改善した例を合わせると患者の90%は経過がよいと考えられます。
日光蕁麻疹の原因が多様なため、当院の治療方法もそれに応じて、多様に渡って行います。当院は中医学的な弁証論治の基本を元に、特殊な電気針治療法を組み合わせることで、最大限の効果を引き出します。そして日光蕁麻疹の治癒は患者さんの生活の質を向上させるのに役に立っています。
日光蕁麻疹の鍼灸治療症例:日光蕁麻疹患者250名、取穴:風市、血海、曲池、合穀、足三里、太沖、中脘(ちゅうかん)、天枢、低周波で、針体から微電流を50分ほど流し続けます。
日光蕁麻疹の鍼灸臨床経験:当院の経験から鍼灸治療は日光蕁麻疹にはとても有効です。日光蕁麻疹痒みには特に即効性があり、数回の鍼灸治療で、ほとんど症状が改善されます。頑固な慢性日光蕁麻疹でもよく治ります。日光蕁麻疹患者で、薬に頼らなく、鍼灸治療だけ受ける方も結構います。
日光蕁麻疹が治っても、日光蕁麻疹の原因となる紫外線を極力に避けなければならないです。
当院独自開発した【皮膚透穴針】:患部にある二つ離れている特殊なツポに一本の針を通し、微電流をかけますと、これらの刺激が生物電信号に変わり、神経の伝達を通じ皮膚組織を改善する仕組みです。
1.【皮膚透穴針】:特殊なツボにハリを打ちます。
2.ハリに微弱電流を流します。
3.皮膚動脈の血流量が増え、皮膚への血流供給が増え、皮膚に栄養が行き渡るようになります。
4.肥満細胞のヒスタミンの分泌を抑えます。
5.善玉の免疫を活性化します。
【日光蕁麻疹治療の実際様子と流れ】
1.当院独自開発した【皮膚透穴針】治療法:
特殊なツボにハリをうちます。
2.ハリに微弱電流を流します。
3.痛みを感じない程度の治療が多いので、
寝ってしまうことがあります。
4.起きたら、治療完了です。
5.鍼灸治療が終わった後に生活注意事項を説明します。
蕁麻疹の原因や症状などの特徴や定義が比較的はっきりしている種類としては、以下のようなものがあります。日光蕁麻疹は大きくアレルギー性の日光蕁麻疹と、非アレルギー性の日光蕁麻疹に分けることができます。アレルギー日光蕁麻疹の仕組みにも様々なものがありますが、日光蕁麻疹の原因として最も良く知られているのは「I型(即時型)アレルギー」と呼ばれる反応です。
日光蕁麻疹の原因は、直射日光によるため、意識的に防御をしないと日常生活に支障をきたす場合が多いです。
蕁麻疹は、皮膚の中の小さな血管が一時的に膨らみ、血液の中の血漿成分が周囲に滲み出た状態にあります。皮膚の血管や血管の周囲には、肥満細胞が散在しており、この肥満細胞の中にヒスタミンという成分が多数含まれています。何らかの原因で、肥満細胞がヒスタミンを分泌し、ヒスタミンが血管に働いて、血管を拡張させるとともに、血管の透過性が亢進し血管外への血漿成分の漏出を起こさせます。そして、皮膚の真皮内に流出した血漿蛋白が真皮の組織間隙圧によって抑制され、限局した浮腫になります。またヒスタミンは痒み神経を刺激し、そのため蕁麻疹では痒みを伴います。
日光蕁麻疹の皮疹は、ちょうど蚊に刺された時に起こる皮膚の変化に良く似ています。ただ虫刺されは後に何日かしこりのようなものが残ったり、ひっかいているうちに表面がジクジクしたり、数が増えたりすることがあるのに対し、日光蕁麻疹では必ず跡かたなく消えてしまうのが特徴です。また全体が平べったく膨らんだり、赤い輪のような形になることがあるのも日光蕁麻疹の特徴です。逆に一見虫刺されの様に見えるブツブツでも、数時間以内に跡かたなく消えてしまうようであれば、日光蕁麻疹の可能性が高いです。
日光蕁麻疹は日光で刺激を受けた皮膚の内部では、大量のヒスタミンが放出されます。この割合が多いと毛細血管が反応して、血管壁からを血漿が染み出るようになり、赤みを帯びた膨らみが発生します。
日光蕁麻疹が起きる仕組みには大きくアレルギー性のものと非アレルギー性のものがあり、アレルギー性日光蕁麻疹については血液検査または皮膚を用いた検査で比較的簡単に判定することができます。皮膚を用いる場合は原因として疑われる物質を皮膚に注射(皮内テスト)、あるいは皮膚に載せて針で突く(プリックテスト)などの方法があります。ただしこの方法で陽性であったとしても、それらがすべて蕁麻疹の原因とは限らないので、最終的には臨床症状やそれまでの経過などを併せて判断します。
薬が疑われる場合には、皮膚を用いた検査の他、必要によりごくわずかの量の薬を実際に飲んだり注射してみて蕁麻疹が現れるかどうかを確認することもあります。
それ以外の非アレルギー性日光蕁麻疹については、病歴や皮膚以外の症状から疑われる疾患に対して一般内科的な検査を進めます。しかし発症して1ヶ月以上経過した慢性蕁麻疹で、特に皮膚以外に症状がない場合では、あまり詳しい検査を行ってもほとんど異常が見つかることはありません。
血管浮腫(クインケ浮腫)は蕁麻疹の一種の病態です。蕁麻疹と同様に皮膚の毛細血管の拡張と透過性の亢進により起こります。蕁麻疹との違いは蕁麻疹が皮膚の表層で起こるのに対して、血管浮腫は深在性に起こるということです。喉頭浮腫による窒息死になりえます。
真皮深層や皮下組織など深いところで炎症を起こし、一過性限局性の浮腫が生じることがあり、「血管浮腫」です。特に口唇やまぶたに生じるのが典型的です。蕁麻疹とは異なり、掻痒はなく、出現すると3〜4日続くのが特徴です。まれに、腸管にも浮腫を生じることがあり、その場合、消化器症状を伴います。 気道内にも浮腫を生じることがあり、この場合、呼吸困難を併発し、死ぬこともあります。
降圧剤のACE阻害薬が原因で、ブラジキニンの産生が生じ、それが血管透過性の亢進を招きます。その他、遺伝性もあり、HANE(遺伝性血管神経浮腫)と呼ばれます。
日光蕁麻疹と湿疹との鑑別は経過から明らかで、形態学からも鑑別ができます。湿疹は湿疹の三角形で示されたとおり多様な形態をとりうるがその中に膨疹は含まれていなく、膨疹を見つけることで湿疹を除外できます。しかし膨疹がない蕁麻疹もありえるので注意が必要です。