皮膚筋炎
皮膚筋炎とは、皮膚および筋肉を主な病変の場とする膠原病です。
皮膚筋炎は近位筋(肩や大腿、上腕など体の中心に近い所の筋肉)の炎症症状と皮膚症状が同時に出る場合と、いずれか一方が先行する場合があります。小児期(5〜15歳)と成人(40〜60歳)に好発し、成人では約30%で悪性腫瘍と間質性肺炎を合併します。筋症状のない、皮膚症状だけの病型もあります。
皮膚筋炎は膠原病の1つで、筋肉が冒される病気で、皮膚や肺に症状が出ることもあります。皮膚筋炎の症状には、かなり個人差があり、不均一な病気の総称と考えられています。特徴的な皮膚症状がある場合を皮膚筋炎、ない場合を多発(性)筋炎と呼びます。どちらも半数の患者さんは肺も冒されます。全国に約6,000人の患者さんがいて、女性が約7割を占め、中年に多い病気です。小児にも若年性皮膚筋炎としてまれにみられます。皮膚筋炎の原因は不明ですが、悪性腫瘍と合併する例があり、とくに40歳以上の男性で皮膚筋炎の場合は高頻度です。
当鍼灸院の皮膚筋炎の治療目的は、皮膚筋炎患者のできるかぎりの回復の機会を提供することと皮膚筋炎の完全な回復までの時間を短縮することです。
皮膚筋炎の治療は、西洋医学以外に東洋医学の治療も効果があります。当針灸院(鍼灸院)院長は皮膚筋炎患者の期待に応えるため、25年間、皮膚筋炎の治療に力を入れて、試行錯誤の末、独自の電気針【皮膚透穴針】治療法を開発しました。そして良い成果を上げています。
【皮膚透穴針】治療によって、全身の症状が改善します。治癒した例、改善した例を合わせると患者の70%は経過がよいと考えられます。
皮膚筋炎が難治なため、当針灸院(鍼灸院)の治療方法もそれに応じて、多様に渡って行います。当針灸院(鍼灸院)は中医学的な弁証論治の基本を元に、特殊な電気針治療法を組み合わせることで、最大限の効果を引き出します。そして皮膚筋炎の治癒は患者さんの生活の質を向上させるのに役に立っています。
皮膚筋炎の鍼灸治療症例 :皮膚筋炎患者120名、【皮膚透穴針】:大椎、天突、尺澤、豊隆、足三里、肺兪、腎兪。直接灸。
皮膚筋炎の鍼灸治療臨床経験 :当鍼灸院では、多くの>皮膚筋炎患者の症状を回復、或いは改善させてきました。今も多くの皮膚筋炎患者が通っていらっしゃいます。皮膚筋炎患者の一人一人の症状に合わせて、当針灸院(鍼灸院)はきめ細かく具体的な針灸治療方法で対応しています。針灸治療では、皮膚筋炎患者の生活の質と予後は比較的良好です。大多数の皮膚筋炎の患者は社会復帰が可能になりました。
当院独自開発した【皮膚透穴針】:患部にある二つ離れている特殊なツポに一本の針を通し、微電流をかけますと、これらの刺激が生物電信号に変わり、神経の伝達を通じ皮膚、筋肉組織を改善する仕組みです。
1.【皮膚透穴針】:特殊なツボにハリを打ちます
2.ハリに微弱電流を流します
3.皮膚動脈の血流量が増え、皮膚への血流供給が増え、皮膚に栄養が行き渡るようになります。
4.遺伝子の傷を修復する働きを活溌化させ、異常免疫を抑えます。
5.善玉の免疫を活性化し皮膚、筋肉組織の傷を修復します。
【皮膚筋炎治療の実際様子と流れ】
1.当院独自開発した【皮膚透穴針】治療法:
特殊なツボにハリをうちます。
2.ハリに微弱電流を流します。
3.痛みを感じない程度の治療が多いので、
寝ってしまうことがあります。
4.起きたら、治療完了です。
5.鍼灸治療が終わった後に
生活注意事項を説明します。
多発性筋炎と皮膚筋炎の原因は不明ですが、ウイルスや自己免疫反応などが関係すると考えられています。癌も多発性筋炎と皮膚筋炎を誘発する要因と考えられています。
免疫の異常(自己免疫異常=自分の身体を細菌やウイルスなどから守る免疫のバランスがくずれて、健康人では認められない、自分の身体に対する抗体などを持つ異常)、ウイルスなどの感染、悪性腫瘍、薬剤の影響、遺伝的要因などが考えられていますが、いまだに確定されていません。しかし、これらの要因の組み合わせにより、免疫異常が引き起こされ、筋炎が発症するという考え方が有力です。その中で、 (1)他の自己免疫疾患と合併すること、(2)自己抗体{自分の身体に対する抗体}などを持つこと、(3) 筋肉組織に免疫細胞であるリンパ球などの浸潤が認められること、(4)自己免疫異常を抑制する薬(副腎皮質ステロイド薬や免疫抑制薬)で病状が改善することなどから、多発性筋炎・皮膚筋炎は、自己免疫疾患{自分の身体に対する抗体などを持ち、本来細菌やウイルスなどの外敵から自分の身を守るための免疫機構のバランスが崩れたため発症する疾患の総称}の一つと考えられてきました。しかし、ターゲットとなる病気の原因物質は見つけられていません。最近、免疫異常を起こす引き金として、ウイルス感染が注目されていますが、多発性筋炎の原因ウイルスは今のところ同定されていません
皮膚筋炎は強皮症(全身性硬化症)、全身性エリテマトーデス、関節リウマチ、シェーグレン症候群など他の膠原病{体のいたるところの結合組織(いろいろな組織を結び付けているもの)や血管に炎症・変性を起こし、いろいろな臓器に障害をきたす病気の総称}を合併したり、血管の炎症が小児例に見られたり、悪性腫瘍合併例が成人例に見い出されたり、必ずしもその病像(症状、検査所見など)が一定でないことが明らかになってきました。
皮膚筋炎の名の通り、皮膚と筋に典型的な症状が見られる。最近では、筋症状がほとんど見られないにもかかわらず特徴的な皮膚症状がある、筋症状を伴わない皮膚筋炎という疾患概念も加えられている。
皮膚筋炎の筋が冒されることから、筋の異常を調べる検査が主に行われる。また、他の膠原病と同様自己抗体の検査もされる。
皮膚筋炎は1977年に発表されたボアンとピーターの診断基準を用いることが多い。
皮膚筋炎の生命予後は、悪性腫瘍、感染症、心肺合併症{物を飲み込む(嚥下)運動の障害 による誤嚥性肺炎、呼吸筋障害による呼吸不全、心筋障害による心不全などにより左右されます。悪性腫瘍を合併しない場合には、生命予後は比較的良好で、5年生存率90%、10年生存率80%とされています。しかし,その経過は個々の患者さんにより異なります。現在、一番問題となっているのが肺に炎症を起こし呼吸困難をきたす間質性肺炎、とくにその急激に進行するタイプ(急速進行性間質性肺炎)です。残念ながら、その原因は未だ不明で、治療法も確立されていません。この病態の解明と、有効な治療法の開発が膠原病の治療の中でも最も大きな課題となっています。